商売には、「破ってはならない、最低限のルール」が有ります
メーカーは、それを破った取引業者に対して、やめてもらうように説得し、それでも応じなければ、断固とした処置をとる…場合があります
しかし時として、そのメーカー自身が、その最低限のルールを破ることが有ります しかもかなり狡猾な手法で
メーカー自身もルールを破っている事を自覚しているのか、それゆえ 「言いわけの立つような理由」を付けて、つまり狡猾な方法で
ルール破りをするわけです・・・ 取りようによっては それだけ売り上げに困っているの?
とも取れます
メーカーのルール破りと言えば、思い出すのは 倒産してしまったアイビーベッド(シモンズの元代理店) です
自社が抱える、シモンズなどの大量の在庫商品を売りさばくため
大阪府の岸和田と言うところに、「アクセルジャパン」 という直販店を立ち上げました
直販店を立ち上げること自体は、歓迎はできないものの、ルール破りではありません、問題は・・・
当時シモンズの代理店だったアイビーベッドは、弊社や取引先小売店に、このように通告していました
「シモンズ商品のチラシ広告などへの掲載は、定価で行ってください、それが例えアウトレット品であっても、4割とか5割引きとかの価格で、掲載しないでください」 と何度もいっていました
当時弊社にも、半額どころか70%引きすら可能な、しかもアウトレットではない、シモンズの新品商品がたくさんありましたから
これをチラシ広告に掲載すれば、さぞかし売れたことでしょう・・・しかし我々はそれをせず、ルールを順守しました・・・ところが
岸和田市のアイビーベッド直営店、アクセルジャパンは、チラシ広告に堂々と35%引き、半額の価格で
シモンズの新品商品を掲載していたのです
一発殴られたら、3発殴り返さないと気が済まない当時の弊社
今現在は百発殴らないと気がすまなくなっていますが
早速、弊社もシモンズ半額の文言が踊るチラシをまきました
すると、その事情を知らない、ある意味呑気な他店たちが 「なんで新井ベッド館は、シモンズ半額ってチラシを打つんだー」
と大激怒して、アイビーベッドに苦情が殺到しました
ほどなくして、アイビーベッドが他店から苦情が出ているので、弊社のチラシをやめてくれ、と言いに来ました
私は一言 「お前とこが先にやったんや ウチが文句言われるのは筋違い」
「今から一緒にその家具屋に、アイビーベッドが先にやった事を、ちょこ―っと真似しただけです」と話しに行こうか
・・・その私の回答に、アイビーベッドは答えることは・・・普通に考えてできませんよねぇ
・・・・えっ、その後どうなったかですか
アイビーベッドは 「二度とそのような広告は打たないので、新井ベッド館さんもやめてください」
「シモンズの半額で売れる商品を、今まで以上に提供するので」 と泣きついてきたので、やめてあげました
しかし、その事がきっかけで、多くの家具小売店の知るところとなった・・・のかどうかは定かではありませんが
当時アイビーベッドと、かなり太い取引をしていた、YK家具さんが大激怒
「シモンズの展示商品、みんな返品じゃ 持って帰れー」 となり、アイビーベッドは大口取引先を失い
アイビーベッドは自ら、その寿命を縮め倒産してしまいました
…当時、インターネットもSNSもなかった時代、その時でさえ上記のようなことです
今現在、そんなルール破りをするメーカーが有ったとしたら・・・・・どうなるのでしょうか