今、家具業界では「店外催事」、つまり店外の大きなイベント会場を借りて集客して販売するスタイルがはやっています
〇〇家具さんが何時何時に何処どこで「店外催事」を行い、ウン億円売ったとか、反対に大コケしたとかよく聞きます
このスタイルは、かなり昔(景気の良かったころ)に流行ったことがありましたが、ここ数年前までなりを潜めていました
今また復活したのは、景気が回復してきている証拠なのでしょうか
これら店外催事が成功する最大の要因は「イベント感」だと思います
大会場を借りて、前宣伝して大々的に行うイベント、しかも期間は数日間のみ
こういうワクワク、ドキドキ感がお客さん引きつけるのかもしれません
しかしよくよく考えてみれば、馬鹿にならないのがイベントに使う会場費や光熱費、ご来店の粗品を配ったり
駐車場や会場内にガードマンも配置しなければなりません
業界が注目していますから、大コケするわけにはいきません
おのずから前宣伝に力が入り、ダイレクトメール、チラシ広告、場合によってはテレビCМなどなど
かなりの経費を使います
開催する家具店に協力するメーカー側も、イベント会場に設営する作業、撤収する作業にかかる人員、時間、商品
イベント期間中はメーカーも人員を派遣して接客応対します、人件費だって馬鹿になりません
これら経費は全て基本メーカー持ち
かかった手間と経費はどこでとり返すのか、これはメーカーは開催する小売店に提供する原価に
販売する小売店は、もちろんお客様からいただく商品代金と言うことになります
しかもイベントと言うのは一度開催してしまうと、次回開催までの平時において
店舗での販売が低下します
これは私が以前、修行させていただいた家具店でもそうでしたから間違いありません
平時に販売し、売り上げを計上するよりも、売り上げを隠しておいてイベント時に計上したほうが同じ売り上げでも
販売員は自分の印象が良くなりますから・・・・・・
店外催事でいくらいくら販売した、といっても水増しした数字になるのは否めません
そういうデメリットを百も承知の上で、それでも催事を行うのは
先に書いた「イベント感」による販売効果
つまり「よー分からんけど、売り出しやってるから安いんじゃないの」 ということで購入する方が多いということ
しかし、先に書いたように莫大な経費と手間と時間がかかっていますから、冷静になって考えると安くできるわけがありません
ココだけの話ですが、「店外催事」で売り上げを伸ばしている事で有名な某店主催のイベント期間中
よくそのイベント会場からお電話で問い合わせされる方が結構多く (電話の後ろから聞こえるアナウンス等で分かります(笑)
そのお問い合わせに 「当店がいつも何時でも販売している、当店にとっては普通の価格」
を電話口でお伝えすると、お客様から「イベントやってるから安いと思ったけど、新井家具さんの方が安い」
そうです、な~んにも不思議なことはありません
理由は上に書いた通りです
しかし、会場から電話で問い合わせが多いと言っても、せいぜい全体からみれば僅かでしょうから
主催者にとってはカユイ程度?
ですからこれからも会場からどんどん問い合わせてくださいね