今日は最近ベッド業界を静かに騒がせつつある、アンネルベッドについて色々と詳しく書いてみたいと思います
まず、屋号である「アンネル」は、なんと「安眠」と「寝る」から取ったものだとか・・・
まぁ~ネーミングのセンスはともかく
このアンネルベッド、サータ(ドリーム)、日本ベッド、シーリー、パラマウント、シモンズなど
そうそうたるブランドメーカー計10社が加盟している「全日本ベッド工業会」のメンバーで
残念ながら、その知名度においては工業会のメンバーでは下から数えた方が・・・・・
しかし知名度や価格設定が、イコール 「性能」ではありませんよね、シモンズさん 同じ工業会メンバーと言うことで聞いてみました、決して他意はありません(笑)
何と言ってもピカイチなのはバネ素材、通常多くのベッドメーカーは硬鋼線(鋼鉄のワイヤー)をコイル状に巻いて
バネにしているのですが、実はこれにも日本工業規格(JIS)の定めるランクがあり
例えば
SWRH82B鋼線 C種 これはサータ(ドリームベッド)のほぼ全てのマットに使われており、JIS規格 ランク1位
SWRH67B鋼線 C種 これは安価な国産ポケット(2万数千円ほどの)マットに使われており、JIS規格 ランク7位
SWRH62B鋼線 C種 これはシモンズベッドのほぼ全てマットに使われており、JIS規格 ランク9位
記号と数字の羅列はバネの反発力、耐久性、応力、靭力(粘り)を指し、ランクが上になるほど
それらが向上し、一方で当然のことながらコストも高くなります
話をアンネルベッドに戻すと、アンネルの主力マットレス(と言っても49800円~ありますが) 使用しているバネ材は
ピアノ線です、これは硬鋼線の中でもとりわけ純度が高く、キズの少ないものでなければピアノ線と認定されず
そのためキズから来る腐食に強く、金属疲労にも強く、耐久性、反発力、靭力(粘り)に優れたバネ材です
そのために、もちろんのこと高コスト
この高コスト材であるピアノ線に、デュアルテンパー(二度焼き入れ)を施し
さらに耐久性、靭力をアップさせるという贅沢な工法(二度焼き入れはシーリーなども採用しています)
では、どうしてこんなに高性能なマットなのに、今までそれほどマットが売れなかったのか(当店も含めて)
それは、アピール不足、地味だったからです 関係者の方スイマセン、言いたいこと言います
これまででもかなり良いマットレスを作っておられたのですが、いかんせんそれは「玄人受け」するもので
「素人(しろうと)」には、良さが伝わりにくいものだったからです
ここで言う「素人」とはお客様のことではなく、専門知識の乏しい普通の家具店の販売員さんのことですが・・・
はじめからブランド名が刷り込まれた形でご来店のお客様が多い有名メーカーなどと違い
「アンネルベッド」 「聞いたことないメーカーですね」・・・・・(笑)
マニュアルどおりに説明さえすれば、後はブランド名が後押しし簡単に売れ、しかも高単価なブランドメーカー
片やメーカー名から説明しなくてはならず、販売には高度な商品知識が必要で、販売難易度が高い割に低い販売
単価のアンネル
家具小売店側が、どちらのメーカーを素人販売員さんに販売させるかは答えるまでもないと思います
でも性能はアンネルベッドの方が上であることの方が多いのですが・・・・・
しかし今からアンネルベッドをブランド化するのは至難の業、時間もお金もかかります
お金があれば有名ホテルや施設にタダ同然でマットレスを配り
「当社のマットレスは有名ホテルに御採用いただいております」
とか、芸能人や有名アスリートに使ってもらい(使ってもらっていることにして?)
ブランド価値を上げますね・・・・・・私なら(笑) あくまでも「私ならそうする」と言うことですよ(笑)
それにそんなことすると、善良なお客様は「ホテルで採用されるくらいいいものなのだ」とお考えになり
購買意欲につながり、タダ同然で配ったマットレスの損失分なんて、簡単に回収できてしまいます
そしてそれがさらに「幻想」を生み出し、なんだかんだと理由を付けて価格が高くなり
それでも「良いもの」であるうちは良いのですが、段々とエスカレートして
最終的にはメーカーが「どうせ「幻想」で売れていくんだから、高コストのものを作る必要が無い
ほどほどで低コストのマットにたっぷり「幻想」を含ませて高く売れば・・・・・うっしっしぼろ儲け
なんて考えるかもしれません・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・ハッ ついつい筆が滑って、まるでそんな道を歩んだメーカーがあるかのような・・・・・・・・
いやですよお客様 あくまでも私の考え、私の妄想です(笑)
かなり話が脱線してしまいました
話を戻します、今回アンネルベッドマットレスの開発にあたって一番気にした部分は
「見た目」です(笑) 意外に感じるかもしれませんが・・・
だってもとからアンネルのマットは高性能だったんですよ、ただ地味~ぃな側生地と見た目(笑)
だから内部構造は従来のものを少しいじっただけ、上の写真でもわかるように
エッジの部分や側面部のメッシュ、ロゴマークもこれまでの様なアイロン付けのチープなものではなく
しっかりと縫製したもの
これで第一印象は大きく変わり、説明する際にも楽になりました