ある日私が出先から帰社した時のことです、机の上に20品目ほど書かれた資料がおいてあり
弊社スタッフによると、某メーカーがお買い得商品リストとして、持参したものだったのです
私は 「当然20品目全部仕入れたのか」 とスタッフに尋ねると、「この中から5品目だけ」 と言われたので
5個を選んで仕入れました、とスタッフ
私が 「なんでもっと多く仕入れないのか」 と叱ると、「言ったんですが、どこにも5品目までとお願いしている」
と先方が強固だったので、5個になりました とスタッフが言うので
それならば、ウチの月の対メーカー売り上げも、来月から他店並みで良いんですね と言ってやれ と注意ました
そんなもの、なんで5個までと言われたからと言って、馬鹿正直に言いなりにならないといけないのか
私の剣幕が怖かったのか、そのあとそのスタッフは再度メーカーと必死で交渉して、あと二つ品数を増やしてゲットしました
これで7個になったわけですが、少し間をおいて今度は私が電話して、「なんで7個なのか 全部欲しい」
というと、スタッフに言ったのと同じ言い訳と、あと2個増やした話を私にしてきました・・・・・当然私はそのことは知っています
「じゃあ、スタッフが交渉して2個増やしたのなら、私が電話して品数が増えなかったら、私の顔が立たないじゃないか」
とかなんとか・・・結局品数は1個増えて、合計8個 当初より3個増えたことになります
5個と言われたから5個だけ、そんな甘い仕入れをしていたら生き残っていけません
今家具業界には、小売店全部が潤うほどの富(売り上げ) は用意されていないのです
売れると思ったおいしい品は、例え自分のおなかがいっぱいであっても、両手に抱えきれないほどのパンを手にしていても
口にくわえて、それでもまだ股に挟んででも取りに行く貪欲さが無ければ生き残っていけません
これとはまた別の話で、別のメーカーが資料を作って持参、「このリストの品、全部で115万円で」 と言ってきました
その場で結局 「全部で100万円なら仕入れる」 と交渉し、そうなりました
そこへたまたま、本館の店長が出先から帰ってきました
「店長、全部で100万円になったけど、それでオッケー」 と店長に振ると・・・・・・
商品リストに一通り目を通した後、「じゃあ全部で50万円で」 と悪戯っぽく笑いました
・・・・・・これもいただけません そういった冗談を言ってもいい場合もありますが、こういう状況の場合
メーカーは売り上げに詰まって、商品を投げ売りに来ているわけです
それを到底無理な50万円に! と茶化すのではなく、95万円とかもっと現実的な金額を提示して、相手の反応を見るべきです
仮に下がらなくても、「せっかく(店長が) 交渉したのだから、顔を立てて1万円でも5千円でも引いてよぉ」
と泣き落とし交渉も使えたはずです
これらは自社の売り上げや利益を生むだけでなく、他店の商品力を削ぐという点でも重要で
この時ばかりは、人格もやさしさもかなぐり捨てて、思いっきり 「自分のところさえよければ、他店などどうでもいい」
と利己主義になるべきです