その後麻痺の回復は順調に進み、よろけながらではあるが少し歩けるようになった
嬉しくって、暇さえあれば病院の廊下を歩き、階段を上り降りする練習をした
医師から 「やりすぎは逆効果」 と怒られた(笑) でも止めなかったけど
そしてついに、課題であった病棟内を歩いて一周する、をクリアー、リハビリテストも合格し
リハビリ医の許可も出て、担当医から 「退院」 の言葉が出た
「いつ頃退院を希望されますか」 と優しく尋ねる担当医に私は
「一刻も早く、できれば今日にでも」 と答えた(笑)
さすがにそれはかなわなかったが、二日後に晴れて退院となった
退院のことは誰にも話さなかった、なぜなら 「自分一人の力で、二本の足で歩いて病院を出たかったから」
お世話になった看護婦さんたちや、リハビリ医、病室を清掃してくれた職員のおばさんたちに
「もう二度と来ません」 「はい帰ってこないで」とお礼と別れの言葉を告げて
脳梗塞、左半身麻痺で入院にしてから約2か月の10月某日、自分の足で歩いて退院した
つづく