新井家具ベッド館はオープン14年を経過しましたが、オープンから数年は
他店と比べ極端に安くは無い価格で販売していました(決して高くは無かったですが)
今のように「最低価格証明」などを掲げる事もなく・・・・・というより実力的に出来なかったと言った方が
正しいかもしれません
当時は今ほどネットも普及しておらず、お客さんが価格チェックをするのも実際に店頭に足を運ぶしかありません
から、おのずと限界があります、今は家に居ながらにして簡単にチェックできるわけです
その当時は展示台数も今の半分以下、売り上げは三分の一以下で、購入後のキャンセル(恐らく他店さんが安かった
と言う理由の) も決して少なくなかったように記憶しています
安くも高くもない普通の価格で、今のようにベッドを深く研究し、お客さんに情報を発信するでもなく
ただベッドの展示がよそより少し多いだけ、のお店でしたから、今から考えればそれでも売れていた方だと思います。
少し前のブログにも書きましたが、この十数年間に当店から20数キロ圏内にタケノコのように
大手家具店さんが出店し、我々とは次元の違うところで覇権を競い
その割を食って廃業、倒産した家具小売店、問屋、メーカー数知れず
この前、うちのスタッフと大阪府下を車で走っていた時、二人の口から出る話は
「昔ここの場所は〇〇家具さんだったところ」 、「ここは〇〇インテリアだったところ・・・」
その、「元〇〇家具だった場所」の数は20件ではきかない数だったことに、改めて驚きました。
私の尊敬するある人の言葉を借りて言うと
今、市場にはすべての家具店が満足できる(食べていける)だけの売り上げも利益も用意されていない
要は各店による売り上げ、利益の熾烈な分捕り合戦が行われている、ということ
甘いことは言っておられません 時には同業他店から「新井家具め~」と怒りの矛先を向けられることも覚悟しなければ・・・
って言うか僕は他店から、疎まれたり嫌われることは名誉だと思っていますから(笑)
「あそこの社長はライバル店と調和して、綺麗な商売しはるわぁ~」なんて仮に言われたら
バカにされているとしか感じません
しかしそれでいて売り上げも順調で、社長も社員もみな笑顔、なんて家具屋があったら
今からでもそこに丁稚奉公します まぁないでしょう・・・
おかげさまで好調をキープさせていただいている、当新井家具店ですが
「家具屋が調子に乗れる時間」なんて、そんなに長いとは思っていません
昔にその名をとどろかせた家具店さんも、ずっと今なお・・・ではない場合のほうが多いですから
始皇帝だってジンギスカンだって徳川家康だって、1000年王国を夢見て結局滅んでますから・・・
えっ 比較する話のスケール広げすぎですか
スイマセン、私たかだか大阪の小商人(こあきんど)でした
でも話は戻りますが、「盛者必衰」といっても一日でも一分でも長く、調子になっていたいものです
最後に我々にふさわしい例え話を・・・
我々の様な零細家具店は例えて言うと「やっさん(横山やすし)のモーターボート」・・・若い人は知らんかな?
対してウチの何十何百倍もの規模の家具店は「タイタニック」クラスの巨大船
タイタニックはある程度距離のある段階で氷山を目視確認し、急いで舵を切ったものの衝突沈没してしまいましたが
対して「やっさんのボート」は10m手前まで突っ込んでも、急ハンドルを切れば衝突を免れます(笑)
でもね・・・でもね・・・調子に乗ってタイタニックに近づきすぎると
タイタニックの航跡の大波にやられて転覆するんだよ
その話をスタッフに話したら、「じゃあ手ぇでひっくり返して元に戻したらええですやん社長」と言われた
タフですウチのスタッフ(笑)