同業者さんによく 「ベッドを売るのが苦手で、どうしたら売れるのですか」 「やっぱり商品知識ですか」
と尋ねられます
残念ながら違います、確かに商品知識は必要です
でも商品知識がある、というのは例えて言えば、マラソン大会で優勝を狙う選手が、43.195キロを走る心肺機能がある
というくらい当然のこと、20キロしか走れないのでは話になりません
じゃあ何が必要なのかというと、それは 「表現力」
「寝心地がよい」 という形のないものを言葉に置き換える、という作業はかなり難しく
つきつめて言えばマットレスは 「硬い」 か 「柔らかい」 かの二つ(笑)
どう硬いのか、あるいはどう柔らかいのか
「しなやかな」 「弾力のある」 「粘り気のある」 「カチカチ」 「フワフワ」 「包み込まれるような」 「しっかりと支えてくれる」・・・・・
こんな単純な表現にとどまらず、他にもたくさんあります
新規のマットレスを導入する場合、まず私が最初にメーカーの新作発表会などで見て決めることが多いのですが
その時に最初に行うのが 「このマットレスをどのように説明して販売するのか」
マットレスを見定めながら、それこそ湯水のごとくセールストークが湧いてくる場合もあれば
それほどでもない時もあります
アワーグラス アールグレイ や スタープラチナを初めて展示会で見たときは、正に前者でした
水が湧きでるようにセールストークが出てくるマットレスは必ず爆発的に売れます
そして、それらマットレスが売り場に導入後、販売開始となるのですが
ホームページ、ブログ等に先行でご案内している事が多く、お電話でお客様からの問い合わせをいただきます
そんなとき、彼らスタッフは私がお客様に申し上げる説明を聞いています
あたかも聞いていない風を装って、しかし耳をダンボにしてどんなふうに説明しているのかを盗んでいるんです
なぜそれが分かるのかというと、しばらくすると弊社の売り場で
どこかで聞いたような(笑) 私と全く同じ説明をお客様にしている弊社スタッフがそこかしこに
ところが、言葉というのは常に進化していきますから、基本は私の話法から始まったものが
どんどんと味付けされ、また効率化され、より簡単で分かりやすい表現に進化していきます
それを聞いた私が、それを取り入れ、またそれを進化させ・・・・・・という風に完成度が上がっていくのに大した時間はかかりません
そしてさらに面白い事に、弊社の話法を盗んでウエブサイトに掲載している他社サイトが
おそらく、お客様のふりをして、お電話相談してきて私のトークを盗んだんでしょう
だとしたら光栄ですね
でも一つだけ御忠告
カラスが鵜のまねをしても、水におぼれるだけですよ