前回のブログで、特定の商品を販売したらもらえる 「報奨金」 について書きましたが
やっているところは多いようです
大抵はメーカーが販売強化のために協賛の歩引きを行い、それを報奨金に充てるという感じなのですが
弊社の場合は、その歩引きをお客さんに還元するというスタイルなので、報奨金制度は基本やったことがありません
確かにお金がもらえるとなると、販売に一層熱が入るのでしょうが、販売員がお客さんを としか見ないようになり
また社員同士でも報奨金を取った、取られたと雰囲気も悪くなるので嫌です・・・そういうのってお客さんは敏感に感じ取るもんです
私が若いころに修行した某家具店では、キャンペーンと称してこの報奨金を乱発していました
常に何かしらの 「キャンペーン」 を行っており、それが複数重なることも多く、酷いときは覚えることができないほどの数でした
例を挙げると
宝石キャンペーン (その名の通り、宝石貴金属を売りつける)
羽毛布団キャンペーン (羽毛布団を一枚売ると1万円がもらえ、枚数の順位で海外旅行に行けたりする)
カ○モクの電話台、ファックス台の販売キャンペーン (確か一台売ると、缶ビール6本)
中国、ペルシャ段通展 (これも多額の報奨金ができました)
大理石テーブルキャンペーン (大理石テーブルを高額で売りつける、これも高額な報奨金がでました)
特定メーカーの紫檀の婚礼タンスを販売すると、1万円がもらえる
特定メーカーの商品を販売すると、販売金額の何%かがもらえる (これは毎回数万円になりましたね)
ダイニングテーブルの特定機種を販売すると、5千円だったか? もらえる
健康器具の販売 (これも高額な報奨金)
まだまだありますが、多いときはこれが5つくらい重複して行われ、朝礼などで
「新井 現状開催中のキャンペーンを、その開催期間とともに全部行ってみろ」
当然そんなもん全部言えませんから、もごもごしていると 「意識が足りん」 と怒られるわけです
当然ノルマも課せられ、未達の場合はボロクソに怒られます
私はまともな社員じゃなかったので、バカバカしくって適当にしかやってなかったので、いつも反省文とか書かされていましたね
反省文書いてる間、仕事さぼれるからその方が楽やったけど・・・
矛盾を感じたのは、何事もキャンペーン中はそのメーカーの販売が優先されるという事
キャンへーん対象の大塚家具の80万円の婚礼タンスと、120万円の石岡の紫檀のタンス、両者を迷うお客様に
石岡の優位性を説明し、買っていただいた
当然単価の高い方を販売したのだから、「よくやった」 と直接の上司から褒めらと思っていたら
「なぜキャンペーンの方を売らないのだ」 と逆に叱られてしまいました バカじゃねーの
これに限らず、他の品でも皆この調子なのです
結局、上司もその課ごとに目標を設定され、未達だと上に怒られる・・・ 悲しき中間管理職
酒の席でそのへんの矛盾をぶちまけると、その上司は
「組織ってのはそんなもん、今のうちに矛盾や理不尽に感じたことを、あとで自分の商売に生かせ」
という言葉をもらい、そこから吹っ切れたように、組織にいる間はバカなキャンペーンにも付き合うようになりましたね
ただ実家に帰って家業を継いだら、ぜ~たいこんなバカなことはしない
決してその家具店にとって私は、有能な社員でも、素直な人間でもなかったですが、反面教師と言う意味では
本当に色々と良い勉強をさせていただいたと思います