接客術トレーナー 「X (エックス)」

ここ最近かかってこないが、約4年の長きにわたり

「マットレスは何が良いのか悪いのか、さっぱりわからないので教えてほしい」 と最初は3日と開かず

最後の頃でも、10日に一度くらいのペースでご相談のお電話をいただくお客様がおられた

最初のご相談は、シーリーとフランスベッドについてだと記憶しているが

私が一通り説明申し上げると、 「どこどこのネットの書き込みには○△■×○★ と書いてあったが、それについてはどう」

などと質問をいただく、それらについて説明申し上げると、最後は決まって  「もう何が何だかわからない」 とおっしゃり

お電話をお切りになられる

すると次は、シモンズについて、その次はサータ、次はセンベラ・・・・・・・・・・・

ネットで販売されている怪しげなマットレスから、弊社の扱いのあるもの、無いもの、一体いくつくらいの数のメーカー

そしてそのメーカーの各種マットレスについて尋ねられただろうか(笑)

そして最後は必ず 「もう何が何だかわからない」 とお電話を置かれる

さすがにほぼ全てのメーカーのことを尋ねられたので、もうご質問のネタ切れ  と思いましたが

何と今度は同じメーカーのことを一から、しかも若干切り口を変えてご相談のお電話が・・・・・(笑)

こちらが   「え~と、それに関しては以前もお話ししたように・・・」 と話すと

「いえ! お電話するのは今回が初めてです」 

・・・・・・・でも、その方のお声の特徴、話し方のアクセント、お届け先の地区などの情報

それに加えて、何時でもお電話は 「非通知」 の設定

いくら私が鈍感でも10回以上もお電話でお話しさせていただくと、同一人物だということはわかります

でも相変わらず、何を買っていいのかわからないから、何とか教えてほしいという悲壮感はお電話口から伝わってきます

このお客様とお話しさせていただく上で、普段全く興味のないメーカーや、ろくでもない商品などについてもご質問いただくうち

それらの商品についても情報が頭にインプットされていきました

それは嫌味でも何でもなく、この方のおかげですね

当初 「なんとかこのお客様に納得いただき、ふさわしいマットレスをお求めいただきたい」 と必死になっていましたが

堂々巡りの同一メーカーに対してのやり取り、ご説明がづづくうち

もうさすがの私も、こちらからお話しすることが無くなってしまいました

そんな感じで、最初のお電話を頂戴した日から、約2年が経過した頃

・・・・・そうです、2年もたつと、同じメーカーにおいても、新商品、モデルチェンジが行われるのです

こちらに質問するネタができたお客様は、嬉々として質問してこられ・・・・・・・・例によって 「もう何かなんだかわかない」

もうすでに、トウの前からこのお客様が、実際はマットレスを決定し、購入するというお気持ちが、極めて希薄であると感じていました

しかし私も同じ説明を延々と繰り返すというのは正直つらく、かと言ってお電話をお断りすることもできず

困っていたところ、あることを思いつきました

ある意味、自分もこの方のおかげで、色々な言い回し、話法、興味のなかったメーカーなどの事も勉強することができた

これからは、新人スタッフにこのお客様のお電話を応対させよう、そう考えました

そしてお客様に 「同じものから同じ回答を差し上げるよりも、どうですか? この際、弊社の違う者とお話しされますか?」

こう提案すると、  「いえ! お電話するのは今回が初めてです!」 

・・・・・まぁ、とにもかくにも、他の者に代わること自体は拒否されませんでしたので、その後は

当時入社した新人二人に、交互に応対してもらうことにしました

横でご相談内容を聞くともなしに聞いていると・・・・・・・・

  明らかに、私が数年前にその方から受けたご質問と同じ内容

いゃあ、二人とも回答するのに四苦八苦、困っていましたね(笑)

でも、生きた勉強と言うか、店頭でお客様と顔を突き合わせてする接客説明より

お電話で商品説明をするというのは、何倍も難しく

苦労しながらも、そのことで急速に彼らの応酬話法と商品知識が向上していったは言うまでもありません

とすると、そのお客様は実は優れた接客術トレーナー

最近、ベッド館にも新人が入社したし、そろそろお電話頂けないかなぁ   なんちゃって(笑)

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