倉庫市のおもひで

今日の ベッド館スタッフのブログ  で某ベッドメーカーの現品仕入れ大会のことが書かれていました

当時多くのベッドメーカーがやっていましたね

そんな中の某ベッドメーカーの話

アウトレット品をどこかの会場に並べ、開店前に集まった小売店に対してサインペンを手渡し 「よ~いドン」 とばかりに

早い者勝ちで並べられたアウトレット品に名前を書き込んで決めていく

あんまり悩んでる時間はありません、うかうかしていると美味しい商品は他店に取られてしまいます

かといって考えもなしに自店名を書き込んで仕入れると、あとから思ったほど安くない・・・ なんてことになったりします

主催するメーカー側としては、それを狙っているのが見え見えで、しかも早いもん勝ち・・・・・・

まるでこっちは早食い競争させられているようで、馬鹿にされている気がして、一時参加するのを渋ったら

・・・・・もう時効だから言いますが、事前に資料を渡されました・・・  手つかずのアウトレット品のリストですね

これならゆっくり検討して選びたい放題、そうしておいしい品を先に提供する代わりに、担当営業の顔を立てて

アウトレット仕入れ市には顔を出してください・・・こんな感じです

あんなもの、みなどこの家具店にも公平平等に行われている、と思っている奴はバカです

当日会場に行くと 「あっ・・・これはウチが要らないと仕入れなかった商品だ」 という風に

ウチが食い散らかした後の残飯を、それでも「せっかく来たのだから・・・」 と仕入れる家具屋を見るさまは

申し訳ないけれど気持ちいい

大抵、有象無象の家具店は、会場の比較的前列に並べられた数量限定の 

「マットとフレームのセットで原価50000円 20台限り」 なんていう、商品に大挙群がっています・・・

しかし 「へぇ~50000円でも安いと感じてるんやね、あんなもんウチはいつでも45000円で仕入れているのに」

なんて発言を大きくないけど、決して小さくない声で話していると、ウチの営業担当が 「し~っ」 って言いながら

駆け寄ってきます・・・・・我ながら何とも性格の悪いことです

そうしておいて、一通り有象無象の仕入れが終わると、やはりさらに残ったものがチラホラ・・・・・

大抵が高額品です、さてそこからが再び弊社の出番

というのも、どうせ売れ残ったものは、再梱包され次回のアウトレット仕入れ市まで倉庫で眠るだけです

「何回も展示梱包するのめんどくさいでしょ」 ましてや繰り返すたびに商品が傷んでしまいます・・・・・

とかなんとか、さらに安く仕入れることができます・・・

ところでこのアウトレット仕入れ市、メーカーは利益還元とか、倉庫の調整とか、色々と理由を付けますが

要は 「足りない売り上げの補てん」

それなのに某メーカーの責任者、アウトレット市の開始前に演説を長々とするのです

こっちは忙しい中足を運んでいるんです、これがまだ新作発表会なら演説したい気持ちもわかりますが

売り上げ補てんのアウトレット市ですよ・・・・・・さっさと終わらせて早く帰りたいのが我々の本音

その日は炎天下、40度近い気温の中、空調もない倉庫でS社のアウトレット仕入れ市は行われました

例によって責任者の演説が始まるわけです・・・・・・長々と

しかし参加した各家具店のバイヤーも律義というか、馬鹿正直に汗をだらだら流しながら、長ったらしいバカ話を聞いてるんです

私はというと・・・・・演説の檀上から見える駐車場の一角を陣取り、クーラーの効いた車内で、リクライニングしたシートにもたれて

視線だけ檀上のS社の責任者へ・・・・・・冷めた視線で 「早く終われよ~」

壇上で彼のメガネがきらりと光り、こっちを睨んでいるようでした

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