「安いですね」
これは弊社がお客様に価格提示をさせていただいた時に、お客様からいただくお言葉です
しかしこれは価格交渉を考えていらっしゃるお客様が、絶対に口にしてはいけない言葉です
「安いですね」と口にされた瞬間、これは家具に限らずどんなものであっても、そこから安くなる可能性は限りなくゼロになります
これは我々もメーカーからの仕入れ交渉を行う際も同じで、絶対に「安い」という言葉は使わないように厳命しています
またいわゆる「指し値」と言う行為もダメです
品物を値引き交渉する際に、売り手が 「じゃあいくらなら購入してくれますか」 と聞いてくることがあります
その時、例えば「5万円なら・・・」 とか具体的に金額を言ってしまうと、たとえ売り手が45000円 まで値引きしようと思っていたとしても
5万円が下限となってしまいます
熟練の売り手は、さも難しそうな言い方で 「5万円ですかぁ~、ちょっと難しいですね」 と一旦難色を示し
できることなら5万円から例え千円でも多く価格を釣り上げようとします
そうしておいてお客さんの顔色を見ながら、最終的に渋々を装い「じゃあ5万円で」 と応じるか
あるいは「もう1000円だけもらえませんか」 と申し出るのかを決めます
昔の大阪の商売は、こんな駆け引きをお客様と、あるいはメーカーとある意味楽しんで商売していました
しかし現在はボタン一つで同じ品の最低価格を調べる事ができますから、こんな悠長なことはしていられません
他店さんは知りませんが、当店の場合は「最低価格」をご提示して、基本的に他店が同一条件下において
当店価格を下回った時以外は、提示価格を下回ることはありません
そんな駆け引きをしている時間がもったいないともいえます
ですので駆け引きを楽しむのはメーカーとの場合に限り、思いっきり楽しんでます
次回はこのメーカーとの駆け引きについて書いてみたいと思います