「どうすればベッド安くを売れるのか」 これは当ベッド館の最大にして永遠のテーマです
ベッド館オープン当時、まず我々が取り組んだのが「マットレスとフレームの組み換え(乗せ換え)」でした
「そんなことはどこでもやっている、常識じゃないか」 と思われたかもしれませんが
信じられないかもしれませんが、10数年前まで「乗せ換え」はベッド業界のタブーで
小売店側も「やってはいけない行為」ととらえていましいた
メーカー(特に有名メーカー)のカタログも、すべてマットレスとベッドフレームの「セット価格」のみで
紹介され
たいてい巻末にマットレスの「単品価格」が紹介されていました
ところが不思議なことに「セット価格」からマットレスの「単品価格」を差し引いたものが
ベッドフレームの「単品価格」なのかと思いきや
メーカーの説明によると、「セット価格」は割得になっているので、マット価格をひいたものが
フレーム価格ではないとのこと
当時はこんな子供だましの説明で、なんとなく我々も納得していました
しかし、何のことはない実はメーカーが当時設定した「マットレス単品価格」が実は「ぼっ●たくり」だっただけ
ということに気がついたのはかなり後のことでした(笑)
ところがこのタブーが意外なところから崩壊していきます
当時シモンズベッドの関西代理店で「アイビーベッド」といメーカーがありました
アイビーベッド自体、自社のマットレス、ベッドフレームを販売していましたので
他に比べ(出所が同じだから)、マットレスはシモンズ、ベッドフレームはアイビーベッドという組み合わせでの
販売が容易に行えるのかと思いきや
アイビーベッドの担当者から聞いた話によると、毎朝行われる朝礼で部長や課長が言ったそうです
「シモンズとアイビーの組み換え販売は今後一切認めない!!」
・・・・・・ところが
ところがです、繁忙期になるとアイビーの部長、課長が応援販売員としてベッド館にお越しになります
その際に・・・・・・バンバン乗せ換えて販売するのです(笑)
結局、お客様が乗せ換えを望まれれば、そうせざるを得ないということと
部長氏自身が一生懸命、長時間にわたり接客説明したお客様をむげにお断りして返してしまうのは
あまりにもったいないと考えるのは、商売人として自然なことです
そして、部長氏が出すその販売価格が問題で、仮にカタログ掲載のマットレス単品価格が10万円として
アイビーベッドのフレームが7万円ほどとしましょう
シモンズマット10万 + アイビーフレーム7万円 が、なぜか99800円での販売になります
結局彼らは、「マットレス単品定価」からの計算ではなく
「マットレス単品 原価」からの計算をするのでこのような価格になるのだ、ということを知らず知らずに
我々に教えてくれたのです(笑)
こういった「既成事実」が積み重なって、メーカーも我々に真実を話さざるを得ないようになっていくのに
そう時間は掛りませんでした(だってベッド専門館ですから、毎日のように上記のようなことがありますから)
このことは当時、我々にとって大きなアドバンテージになりました
だって他店は、マット、フレームの単品定価同士の組み合わせでお客様に価格提示をしているのに対し
我々は「単品 原価」からはじいた価格をご提示しているわけですから
勝負になりません
このころ、某家具店さんが当店のことを指しておっしゃっていたそうです
「新井家具ベッド館はベッドを乱売して価格破壊している」 「あんなに安売りして長く続くはずがない」(笑)
それから10余年が過ぎ、もはや乗せ換えは当たり前になっています
この先、ベッドの販売形態か゛どのように変化していくのか楽しみでもあります