ルソンの壺をご存知でしょうか?
昔、東南アジアなどで農作業などに使う「雑器」のことで、当然のことながら二束三文の値打ちしかありません
これに商売人や時の権力者、豊臣秀吉が目を付け
現地で二束三文で買いつけたこの「ルソン壺」を日本国内で「価値あるもの」と喧伝し
大名などに暴利で販売したり、武功など手柄をたてた家臣などに「恩賞」として渡していました
今でいうと100均で買ってきた皿やコップを、外国で何百万円で販売するようなものですね
どちらにしろ、頭の良い方法だと思います
つまり、どんな二束三文のマットレス・・・・じゃなかった、壺でも
ブランド名である「時の権力者」や「有名茶人、千利休」などのお墨付きと、一代宣伝広告キャンペーン
を掛ければ、実際の価値よりも何十倍、いや何千何万倍の価格で売ることもできるということです
確かに昔と違い、現代は情報がすぐに入る時代ですから、「ルソン壺」の様なものは出てきにくいかもしれません
でも、ハッキリとした定義のないものだとどうでしょう?
例えば「健康と安眠」などだったらどうでしょうか?
これだと海外で「二束三文」の価値のものでも、国内に持ち込んで「時の権力者」とまでいかないにしても
「ブランド」という「なりふり構わぬ、広告キャンペーンにより喧伝され、作り上げられたイメージという権力」
をもってすれば5倍、10倍の価格設定が可能なのでしよう・・・
話を「ルソンの壺」に戻しましょう・・・・・
豊臣秀吉がルソン壺を喧伝すること以上に心を砕いたのが、情報の流失です
つまり、海外でマットレス・・・・じゃなかった壺が「二束三文」で売られていることがばれてしまっては
価値の暴落、自らの権威の失墜を招きかねません、もう甘い汁も吸えなくなってしまいます
そこで他の商人が輸入販売することを厳しく制限し、すでに出回っている安価な「ルソン壺」を没収する
という荒技に出ました
こうすることで、その後数百年ルソン壺のボッタくり価格は維持されたそうです
これと同じような話を我がベッド業界でも聞きました
ある日本の商社が、海外有名ブランドのマットレスを現地から輸入し、安く販売しようと動きました
幾つかのブランドをあたってみて、何社かは成功したらしく
さて、いよいよ本命のルソン壺・・・じゃなかったブランドメーカーへと・・・・
・・・そこでこの行動派の商社の社長氏に情報が入りました・・・
なんと日本の商社や日本人にはこのブランドベッドは提供できない
と先方が言っている・・・・
でも、こんなことくらいではこの社長はあきらめません
なんとこの社長氏、韓国人になりすまして 商品を仕入れようとしたらしいのです
すごいバイタリティーですね
そして契約寸前までいったところで、先方が一言・・・
「韓国の方でも、日本に商品を提供するのであれば契約できない」
・・・さすがにそこまで言われては引き下がらざるを得なかったようです
どういう契約でそうなっているのか、はたまた何かしらの圧力がかかっているのか?
そうまでしてでも守らないといけない「うまみ」がそのブランドにはあるのでしょうか?
いずれにしてもいつの時代にも「豊臣秀吉」はいるのですね
そういえば、豊臣秀吉も「ヒネた小男」でしたemoji:v-8]