先日、「元ベッドメーカー」 の方々2人と私、あと弊社スタッフでお酒を飲む機会がありました
「元ベッドメーカー」 の2人は以前から顔見知り、ちなみに私のブログの愛読者でもあります
2人が言うのは 「社長 あんなことまでブログに書いたら、そのうち刺されまっせ」 と心配してくれます(笑)
彼らも、前職時代はそれなりのポストでバリバリと仕事していましたから、彼らしか知りえないメーカーの極秘情報も知っていたりします
しかしいくら退職したと言っても、守秘義務というか、前職のいわゆる 「社外秘」 についてペラペラと話すことは
よくないことで (会社によっては、退職者に決して口外しないと一筆入れさせるところもあるとか)
ですから、今は別の業界に勤めているとはいえ、当時のそれらについてあれこれと質問することはタブーで
これまであえて聞くことはありませんでした (・・・・・というより聞かなくても大抵の事は知っていましたからね)
さて、酒も進んだ頃
話題はブランドベッドメーカー マットレス の製造原価の事になりました
大体のメーカーは工場で商品を製造すると、まず工場が工場利益を載せて
メーカーの各地にある営業所に卸します、それがいわゆる営業所の仕入れ原価 「営業所仕切り」 になります
もちろん工場の規模や人員、メーカーによってもこの工場利益の率はまちまちです
実はこの2人、一時期同じメーカーに在籍し、メーカーを退職した時期は数年間違っていました
一人は7年くらい前、もう一人は比較的最近の事です
話題が 「あのメーカー」 の事に触れた時、酔いが回ったのか一人が話し始めました
「あのころの営業所仕切りは、定価の25%くらいだった」
ぎぇ~ そっ・・・そんなに安いの
しかし彼より数年後に退職したもう一人が
「ここ最近は、材を落としてコストカットしたから 20%~22%くらいになっている」 と、さらに驚きの発言を
しかも今後、目標は18%くらいを設定しているとも 結構簡単ですよ、定価をじりじりと値上げすればいいんだから
世の中、利口なお客様が増えたと思いますが、それでも定価の高いブランドがイコール 「よいもの」と信じる人はまだまだ少なくないです
20%・・・・・定価15万円のマットレスだったら、営業所が工場から仕入れる原価は3万円
「あのメーカー」 の規模からして工場も人数、設備ともにお金がかかっています
ですから、工場利益もある程度取っている・・・・・・と考えると製造コストは一体どれだけ安いのでしょう
営業所は20%、3万円で仕入れ、小売店に定価の55%前後 82500円で卸すんですから
粗利益率64%、正にボロ儲けです
しかし、それを定価の20~25%引き、12万円前後で買わされるエンドユーザーは ・・・エグイ話です
私もコストが安くて決して価格に価値が伴っていないのは知っていましたが、まさかこれほどとは
ブランドは割高、当たり前のことです しかしそれには価格が価値に伴っていればよいのですが
以前のブログで、二倍以上の価格差がある ブランドマットレスとノンブランドマットレス
実際は価格半分以下のノンブランドと、ブランドマットは同等、厳密にいえばノンブラントが品質、性能は上であると書きましたが
ここで面白いことに気がつきました
元ベッドメーカーの言う、「営業所仕切り」 (工場利益を載せて、営業所に卸す原価) とそのブランドマットと同等品と思われる
ノンブランドマットレスの、我々の仕入れ原価がほぼ等しいのです
複数のマットレスで検証してみましたから、間違いありません
ということは、恐ろしい話ですが、「あのメーカー」 は、工場出しの 「営業所仕切り」の段階ですでに
ノンブランドの小売店への最終卸売価格並みの利益をとっていると言うことになります
・・・・・・・・こんなこと書いて、やっぱりいつか刺されるかも