前回の「番外編」で、ポケットコイルの圧縮比率についてお話しいたしましたが、その続きです
圧縮比率が、どのメーカーもカタログデータと違う、というところまでお話しいたしましたが
なぜそんなことになるのでしょうか?
これは某有名メーカーの工場まで直接出向き、工場長から聞きました
工程としては、まずバネの原材料である硬鋼線、つまり鋼鉄のワイヤーをらせん状のバネの形へと巻きます
仮にその時のバネ高さが、23cmとします、強度を増すために「焼き入れ」をほどことた後
これを一旦、プレスしてつぶします
この段階で、もともと23cmだったバネ高が、約18.5cmになったとしましょう
この18.5cm高を袋に入れ、最終バネ高14cmとなるわけです
つまり一番最初の焼き入れ前のバネ高をベースに、最終バネ高と比較して「圧縮比率〇〇%」と言っているわけです
勘の良い方はもうお気づきかもしれませんが、一番最初のバネ高というのは、いくらでも(ある程度) 調整が可能です
例えばボールペンの中に入っているバネを取り出して、縦方向に引っ張ってみると、いくらでも「間のび」します
ねっ、調整できるでしょ(笑)
つまり何が言いたいかと言えば、圧縮比率がおおきいからと言って、「より高性能ではない」ということです
一概には言えませんが、ことさら圧縮比の高さをアピールするメーカーのマットには
他に特出したものがないのかもしれませんね
こうした数字のマジック的な手法というのは、ベッド業界では以前から用いられてきました
例えば・・・・当社のマットレスはバネが数千個入っています (実は数え方の基準が他と違うだけ)
当社のマットレスは通気性が10倍向上しました (0.01の数値を10倍しても「1」(笑) )