「ゲスを斬るは、刀の汚れ」
私の大好きな時代劇 「子連れ狼」 に出てくる、柳生烈堂が、ブサイクな変質者のような 阿部怪異に吐く名台詞なのですが
子連れ狼こと拝 一刀と柳生烈堂を、それぞれ愚かで気持ち悪い計略 をもって亡き者にし
阿部怪異が幕府の実権を握ろうとするが、しかし両名にことごとく看過されます
ところが、両名とも阿部怪異を斬り捨てようとはしませんでした
あんなに汚い計略で陥れようとした自分が、なぜ二人に斬られないのかと理解できず
思い余って柳生烈堂に問いかけます
「なぜ自分を斬らないのか 拝 一刀もそうだった・・・なぜ」
すると柳生烈堂はこう言います
「侍の刀は、侍を斬るためにある、お前は侍にあらず・・・一刀もそう思ったのだろう
お前はただの斬るに値しないゲスな虫けら 哀れ
今まで斬られはしまいか とビビりまくっていた気持ちの悪い変質者のような阿部怪異
しかし虫けら呼ばわりされたとは言え、馬で去っていく烈堂を見て、自分は安全圏に居る
と安心した阿部怪異、今までの狼狽はどこへやら いきなり威勢を取り戻し
拝 一刀や柳生烈堂を大声で罵り、こき下ろします・・・ 全く安全圏でしか吠えられない、負け犬以下の虫けら、クズです
まぁ結局は 「オイタが過ぎた怪異」 は、元公儀介錯人の拝 一刀によって介錯され、劇中死んじゃうのですが
一刀が萬屋錦之助 、烈同が佐藤慶 、そして阿部怪異をそれこそ怪演しているのは、金田龍之介
3人とも故人ですが名役者です
・・・ちなみに、阿部怪異はこんな顔です
もちろんメーキャップですが、怪異はこの異相と変質者っぽい雰囲気で、女性に全くモテず 劇中でも自分でそれに触れています
気色の悪い性癖と、救いようのないほどねじ曲がった性格に育っていくのですが
もう一度言います 「刀の汚れ」 虫けら以下のゲス と思えるほどの名演技
いま改めてそのシーンを見たら、「烈堂と一刀の気持ちわかるわぁ~」 と思った