つける商売って・・・

当店は他店さんにも卸売りを行っていますが、そのなかでも一番数が売れているのは

なんと言っても「三点パック」と呼ばれる、ベッドパットとボックスシーツ×2　セットなんです

でも卸売りしている品の多くはは、当店ホームページに掲載している

英国ウール3点セットや超高密度生地3点セット　ではありません

国産は国産でも、ポリエステルのかなり安いタイプの3点セットなのです

どうしてか？　というと

卸売先の家具店さんは、どうも3点パックは販売するものではなく、サービスで差し上げるものだ

と考えているところが多いようです

当店では、3点セットをサービスで差し上げる、なんてことは基本的にありません

誤解のないように言っておきますが、というか賢明なお客様はご理解いただいていると思いますが

「タダほど高いものはない」ということわざ通り、形の上ではサービスになっていますが

ちゃんとベッドの本体価格にサービスでつけた（形になっている）3点パック分の利益を載せて販売しています

販売するものではなく、値引きの代わりにサービスでつけるものなのだから

高額品よりも安いものの方が良いわけです

しかも3点パックなどの寝具は、価格の比較がしにくいため

「１３０００円相当の・・・」とか「定価２１０００円の・・・」3点パックをお付けします

とお客様に説明するわけです

実際は売価で3800円ほどのものなのですが、サービスでつけてもらう側のお客様にとってみれば

「3800円のものを差し上げる」　と言われるより　「21000円　相当のものを差し上げる」と言われた方が

聞こえが良いですからね

ここまでお読みになって、「新井家具は酷い」と思われた方もおられるかもしれません

だって同業者とはいえ、新井家具店から商品を仕入れている、いわばお客様なのに

そこの商売のタネ明かしをするなんて・・・・

確かにその通りかもしれませんが、我々が3点セットに限らず商品を卸売りしている先は

友好関係を保つ家具店さんで、いわゆる「仲間卸し」　と呼ばれるもので

適正利益なんて取っていません、ほとんど右から左の薄利とも呼べないくらいの額です

商売敵とはいえ、よくなって売り上げ伸ばしてほしいと心から思える、数少ない同業者さんです

だから私はいつも言います、「物をつけるなんて、20年も昔の古いインチキくさい商売しないで

ベッドはベッドで精一杯安く販売して、3点セットはいいものを安く（英国3点や高密度3点）を買っていただいたら

いいじゃん」

話はそれますが、つい１０～２０年くらい前までは、例えば１００万円くらいする婚礼たんすのセットを買うと

20万円くらいのドレッサーを差し上げます

なんていう、今の賢いお客様だったら１０００人に１人も引っかからないような商売を行い

それはそれでそこそこ売れていた家具屋さんがありました

それに似ていますよね、しかも大幅にスケールダウンして（笑）

最近ようやく卸売先さんの何件かのお店が、「つける」から「買っていただく」　に変わりつつあり

胡散臭い「つける」よりも、良いものを「買っていただく」方が、後々まで本当に喜んでいただける

という私の考えに賛同してもらいつつあることに喜びを感じています

当店もまだまだ勉強不足です、弱小家具店どうし競い合い、あるときは協力しないながら

ロクでもないメーカーと戦いましょう