人から 「あなたは短気ですか」 と聞かれれば、否定はできません
商売をしていて、若い時はよくメーカーなどの取引先に 「キレて」ました
いえ、「キレる」 ことも時には必要です、お互い真剣に商売しているわけですから、意見の食い違いや立場で衝突し
ケンカになることは当然で、逆になぁなぁで、いつもニコニコ笑ってメーカーと取引してきた家具店は、今生き残っていないとさえ思います
しかし自分が会社のトップになってみて初めて分かったことは
若い時に簡単にキレていたのは、後に親父(先代社長) が控えていたからできた と感じます
「俺が少々暴れても、親父が仲裁(尻ぬぐい) してくれる」 という安心感・・・・・というより 「ガキの甘え」
に似た感覚があったのかもしれません
しかしその時、あることに気付きました 私がキレて先代社長が 「まぁまぁ」 と仲裁してまとめると
こっちの望む条件が通りやすいことに気付きました・・・ いえ全てではありませんが、普通は通りにくい条件が10あるとすれば
6~7割は通ったように感じます
これは警察の尋問や、その筋の方のやり方にも似ています
「キレ役」、「仲裁役」 を造ることで、交渉事をスムーズにする
ここで一つ大切なことは 「計算してキレる」 事
また相手を見極めることです、キレても良い相手なのか キレてはダメな相手なのか
キレることでどんなメリット、あるいはデメリットがあるのか まぁ正確には 「キレて見せる」ですけどね
それを計算もなく、ただ感情的にキレるというのは、フライぺートならいざ知らず、こと商売に関しては、あまりに愚かな事
・・・しかし時にはキレても良い場合もあります
取り引きする相手にメリットを感じないとき、関係が無くなっても大局に影響ない取引先
または、あまりに理不尽だ と考えるのであれば
ブチブチにキレて 後にペンペン草も生えないほどに、関係を燃やし尽くしましょう(笑)
弊社スタッフは、前職が家具メーカーの営業マンだったものが数人います、彼らいわく
「取引額の少ない家具屋ほど、理不尽にキレてくるが、ある程度取引額のある家具屋は、キレるにしても分別あるキレ方をする」
やはりキレる方も計算しているのです、家具店側がそのメーカーの事を大切に思っていないからこそ
分別なく理不尽にキレるのです
大口の取引先にも小口に対しても、そうした計算もなく簡単に感情でキレる
と言う行為は、愚かで何の生産性もなく、直ちにやめるべきですね
私は会社のトップとなり、昔のように簡単にキレる事もなくなりましたし、またできなくもなりました
トップの立場になった私が、日々心掛けていることは 「静かにキレる」 と言う事
心穏やかに、静かに、しかし激しくキレることで、 「お前ら今に見ているよ」 「明日の日の目を見れなくさせてやる」
青白い炎で、ふか~く、しずか~に 意趣返し、やっつけてやる方が
相手にとって、遥かに怖く恐ろしい事 そう思いませんか